9/12(水・夜) 渋谷WWW X
・・・・・・・・・8thワンマンライブ
『Tokyo in Seasons』

時間:OP/ST 1800/1900
料金:前/当 3000/3500+1D

ドッツの2周年は、「メンバー2人の卒業」と「9つの連続主催イベント」という2つの発表から始まった。
9つの連続主催イベントは、これまでのドッツにゆかりの深い場所や共演者で行われた。

その中で一番最後に位置づけられたのが渋谷WWW Xでの8thワンマン『Tokyo in Seasons』だった。
このイベントをもって、ドッツから2人のメンバーが卒業する。
(正確には、ドッツに卒業という概念はない。
 『東京』が一時的に女の子の形をして顕現している状態が『・ちゃん』であり、
 今回の事象は「2人の・ちゃんが女の子の形を取らなくなる」という解釈になる。)

この発表より少し前から、ドッツ運営が「新グループ立ち上げのためのメンバー募集」を行っていた。
それは言葉通りの意味だけでなく「現メンバー離脱によるドッツへの新メンバー補充」もしくは、「現メンバーと新メンバーを包括した新体制へ移行」の可能性もあるのではないかと噂されていた。
そうした背景からも、今回のライブが「現体制のラスト」でありながら、次のドッツをどう見せてくれるのかに注目が集まっていた。

入場すると、正面の幕、左右のスクリーンにそれぞれ別の映像が投影されている。
SE代わりにドッツのライブ音源が流れているが、そのままではなく激しくノイズ加工されているようだ。
どうも左側のスクリーンの映像で流れているライブの音らしい。
正面のスクリーンでは何らかの模様が、右側のスクリーンではメンバーがおしゃべりしてるような緩い動画が流れる。

そのまま開演を待っていると、白いワンピースの上に大きな白い布をかぶった女の子が出てきた。
ステージ中央の幕の切れ目から中に入っていく。
少し時間を置き、再び中央の幕から女の子が出てきた、と思ったら、なんとその子は・ちゃんのシンボルであるあのサングラスのようなものをつけて出てきた。
そのままステージの階段を降りると、上手の方に歩いてきて、そのままフロアの外周を後方まで歩いていった。
その出で立ちから、これは恐らく「新メンバー」の御披露目ではないかとフロアが騒然とする。
やがて同じように別の女の子がステージに入り、同じように「・ちゃん」になって出てくる。
これはこの女の子たちが「・ちゃん」になるための儀式なのか。
この子たちが、ドッツの新メンバー、もしくは新ユニットの子たちなのではないかとフロアは沸き立った。
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後で知ったが、この子たちはテキスタイルパフォーマンスを学ぶ多摩美術大学の学生の方だったらしい。

SEが鼓動音に変わり、やがて『CD』に収録されている『Tokyo』の音に変わる。
このあとの展開はドッツのヲタクならすぐに想像がつく。これは『Tokyo』の再現だ。
そのまま幕があがりメンバーが現れ一曲目の『スライド』に繋がる。
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この『Tokyo』演出は懐かしくて色々思い出される。

「秋」初期白衣装
M1.スライド
M2.きみにおちるよる
M3.東京マヌカン
M4.サイダー

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むにちゃんは一曲目の『スライド』からいきなり泣きそうになってる。
『きみにおちるよる』『東京マヌカン』と盛り上げ曲に続く。
みんなすごい気迫で思いっきり感情をぶつけるようなパフォーマンスだった。

ただ、マイクが安定せずところどころ歌が途切れる。
そんなときもすぐに他のメンバーが代わりに歌ったりみんなでカバーし合ってた。

『サイダー』まで4曲連続披露すると、一度メンバーは下がる。
開演前に出てきた白い布の女の子たちがステージに登場。
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纏っている白い布を広げながら舞う。

その間にメンバーは黒衣装に着替え輪に加わる。
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白い布を纏った子たちはメンバーを囲うように円形を作って廻り、やがて散っていきその中に黒い5人が残る。

ここから「冬」パートが始まる。

「冬」 黒衣装
M5.クリームソーダのゆううつ
M6.ねぇ
M7.Blue Star
M8.文学少女

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白衣装の秋と比べ比較的落ち着いた曲が並ぶ。
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文学少女の最後とタイミングを合わせ、白い布の女の子たちが再び登場し入れ替わる。
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彼女たちは自分たちが纏っていた白い布を脱ぐと、それらをひとつに繋ぎ合わせる。
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やがてそれは大きなオブジェとなり、まるで悪魔の顔のように見えた。


三度登場したメンバーは最新のカラフルな衣装だった。
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「春」が始まる。

「春」 白ベースのカラフル衣装
M9.サイン
M10.星屑フィードバック
M11.1998-
M12.トリニティダイブ
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星屑フィードバックでは、メッセージの書かれたタオルをフロアに投げる演出もあった。
そして白い布の女の子たちが再び登場し傘を使ったパフォーマンス。
5人の最後は青衣装だった。

「夏」 青衣装
M13.サテライト
M14.ソーダフロート気分
M15.Can You Feel The Change Of Seasons?
M16.いくつかの夜、いくつかのさよなら
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5人の最終ブロックは、初期曲でありおそらく一番パフォーマンス回数の多い『サテライト』、5人の関係性がもっとも表れる『ソーダフロート気分』、今回の公演タイトル『Tokyo in Seasons』の元であり、エモ度最高の『Can You Feel The Change Of Seasons?』、そして別れの『いくつかの夜、いくつかのさよなら』という怒涛の展開だった。

5人最後のステージを終えると、2人の・ちゃんが閉じられた幕の中央から出てきた。そのままステージを降りてフロアの両サイドから退出。
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それはまるで、開演前の白い布の女の子が・ちゃんになる儀式と逆の演出のようだった。
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下手のスクリーンには「はじめまして。また出会えたね」の文字が。

四季を巡り、最後は再び秋へ。

「秋」 新衣装
M17.しづかの海

残る3人が出てきて、新衣装・新曲を披露。
曲名は『しづかの海』らしい。
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どシューゲイザーな、ポエトリーっぽいパートもある壮大な曲。
3人のスタートにいきなり重厚な曲を用意してきたようだ。
感情を思いっきり籠もらせながら歌う・ちゃんが印象的だった。
あと新衣装がとても綺麗で魅入ってしまった。
最後にこれからのドッツの片鱗を見せ、そのままアンコールなしで終演。

5人のドッツが、この日に終わった。
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